上の子(長女)は産まれたときから保育園に入園するまで、風邪も引かず発熱もほとんどなく、とても元気に育っていました。
と、甘く考えていましたが、仕事復帰後すぐにワーキングマザーとしての現実に直面しました。
・育休からの復帰後、現実に直面してくじけそうな人
・育児と仕事の両立が難しく、仕事を辞めてしまった方がいいの?と考えた人
職場復帰直後のワーキングマザーの現実
まともに出社できない!
保育園に入園した直後から、風邪や急な発熱、下痢、感染症のオンパレードになりました。
育休からの復帰後、子どもの病気による欠勤・遅刻・早退ばかりで、ほとんどまともに出社できないのです。
ただでさえ時短勤務をさせてもらっていることに後ろめたさを感じているのに、これ以上迷惑をかけることが耐えられませんでした。
社内にワーキングマザーのロールモデルがいない
わたしが務める会社は、産休・育休を取って職場復帰をした女性の前例がなく、わたしが初めてのワーキングマザーでした。
お手本にしたりアドバイスをしてもらえるような人がおらず、「このままでは仕事を辞めざるを得なくなってしまう…」と絶望しました。
周囲に迷惑をかけっぱなしで、本当に辛かったです。
でも、仕事は絶対に辞めたくありませんでした。
ワーママの時短勤務や急な欠勤・早退…迷惑だからもう辞めるしかない?を乗り越える3つの方法
方法1:自分がロールモデルになる!という気持ちで働く
地域や民間の育児サービスに登録をする
育休中に済ませておくことがベストですが、わたしのように甘く考えて何もしないまま復帰してしまったという方。
今からでも遅くはありません。
親の代わりになる育児サービスを探して、急な発熱等で保育園を休ませたり、呼び出しがあっても、心配がないように準備しておきましょう。
近くに頼れる祖父母や知人がいたとしても、急なお願いに毎回必ず対応してもらえるとは限りません。
- 地域のファミリーサポートへの登録
- 民間のベビーシッター派遣会社への登録
- 病児保育の施設の登録
を、済ませてください。
時短勤務や欠勤・早退することに負い目を感じるなら、できることをしっかりやっておきましょう。
マイナスな感情を持ちながら職場で過ごしていると、これから後に続く女性たちが、ワーキングマザーに対しマイナスのイメージを持ってしまいます。
権利だからといって「早く帰って当たり前」「フォローしてもらって当たり前」等、横柄な態度は厳禁
産前産後休業や短時間勤務の制度は、労働基準法で守られています。
本来ワーキングマザーは、何も負い目に感じる必要はないのです。
が、
「早く帰って当たり前」
「仕事をフォローしてもらって当たり前」
と、権利ばかりを主張して、周囲への配慮や感謝の気持ちを欠いた態度でいると、周囲は『ワーキングマザー』=『迷惑』という認識になってしまいます。
育児をしながら仕事をするということは、周囲のサポートがなければ続けることが難しいです。
だからこそ、それを当たり前のことと思わず、謙虚さと感謝の気持ちを失わないようにしてください。
『ワーキングマザー』=『迷惑』という図式が出来上がってしまうと、自分の首を締めるだけでなく、あとに続く女性たちにも肩身の狭い思いをさせてしまうことになります。
方法2:目先の損得ではなく、長期的な視点で考える
いったん辞めてしまうと、同じ役職・収入を得ることは難しい
地域のファミリーサポートへの登録、民間のベビーシッター派遣会社への登録、病児保育の施設の登録…
保育料に加えこれらのサービスを利用したら、毎月かなりの出費になります。
いっそ退職して子どもとの時間を過ごしたほうがいいのでは、と思う気持ちもわかります。
ただし、今支払うお金のことだけを考えて、仕事を辞めてしまうのは非常にもったいないことです。
正社員は、社会保険も雇用保険の支払いも会社に負担してもらえるし、福利厚生も使えます。
何より、正社員を辞めてしまって、子育てが一段落したときに今と同じような役職・収入を得られる人はほんの一握りです。
ネットでは、ネットビジネスや転職の成功例ばかりが目に飛び込んでくるので、自分も簡単に成功できそう! と思いがちです。
でも、いったん正社員を辞めてしまうと、育児中のほとんどの女性は、社会保険も賞与もない、非正規雇用でしか仕事を探すことができなくなっているのが現実です。
親の経済力が子どもの学力、将来の職業・年収に影響を与える
仕事を辞めずに頑張って続けていくと決めたなら、保育料やその他育児サービスに収入のほとんどが消えてしまったとしても、『今は仕方がない!』と割り切ることが大切です。
収入のほとんどが保育料・育児サービスに消えてしまっても、
- お金を払ってでも、仕事を辞めずに頑張って続けた場合
- お金を払うくらいなら…と考え、仕事を辞めてしまった場合
どちらを選ぶかで、10年後の年収が大きく違ってきます。
子どもが中学・高校と進学していくと、交通費やお小遣い、塾、部活の費用、食費…と、どんどんお金がかかるようになります。
そのときに、十分なお金が用意できますか?
すべての家庭に当てはまるわけではありませんが、親の経済力が子どもの学力、将来の職業・年収に影響力があることは事実です。
子どもの進路選択の幅を狭めないためにも、今はふんばりどころです。
なんとか辞めずに仕事を続けていくうちに、ふと育児の負担が軽くなるときが、必ずやってきます。
長女の場合、入園当初は病気ばかりでしたが、2歳半頃からいっさい風邪を引かなくなり、保育園からの急な呼び出しもほとんどなくなりました。
方法3:コミュニケーションを大切にする
周囲へ自分の状況を知ってもらう努力をする
自分が経験していないことを理解することって、難しいですよね。
わたしも実際に子どもを持つまで、育児の大変さなんて全然分かっていませんでした。
『育児はとても大変なことらしい』という『情報』として知っていても、理解はしていませんでした。
わたしがまだ社会に出たての、独身のころのことです。
子どもが産まれたばかりの男性上司が「妻(専業主婦)が風邪を引いた」という理由で仕事を休むことが、たびたびありました。
当時のわたしは、その理由で上司が会社を休む意味がまったくわかりませんでした。
わたしは、『上司は風邪を引いた奥さんの看病をするために、会社を休んだ』と思っていたのです。
産まれたばかりの赤ちゃんなんて『ずっと寝ていて、ごはんの時間になったらミルクを飲ませて、ときどきオムツを替えてあげれば勝手に育つ』くらいの認識だったと思います。
過去のわたしのように、子どもがおらず、育児についてリアルに想像できない場合、育児の大変さについて共感してもらうことは難しいかもしれません。
そういう人がワーキングマザーを迷惑に思っていても、その人は悪くないと思うし、仕方がないと思います。
それでも、理解してもらえないと最初から諦めるのではなく、やむを得ず仕事を休んだり早退する際には、状況をできるだけ詳しく話し、育児は大変なんだな〜、と少しでも「知ってもらう」努力をすることも必要だなと思います。
『恩送り』という考え方を知る
恩返しとは、自分が人から受けた恩に報いることですが、『恩送り』とは、自分が人から受けた恩を他の人へ送るという考え方です。
ワーキングマザーとして時短勤務を利用したり早退をすることで、どうしても他の人に仕事でサポートをしてもらわなければ続けていくことが難しいことは事実です。
でも、忙しいワーキングマザーはそういった恩を受けっぱなしで、返す暇もありません。
自分がしてもらっていることと同じくらいの恩を今すぐ相手に返すことができなくても、『恩送り』として社会へ返していくことができます。
恩送りは、受けた恩とは直接関係のないもので構いません。
子どもに愛情をたっぷり与えてきちんとした人間に育てる、他の子どもにも温かく接する、家族に優しく接する、通勤電車で席を譲る、買い物をしたお店で店員さんにきちんとお礼を伝える…など、できることはたくさんあります。
直接恩をお返しすることはできなくても、こんなふうに間接的に社会でお互いに支えあえたら素敵だと思います。
最後に
この記事では、『時短勤務や急な欠勤・早退…迷惑だからもう辞めるしかない?を乗り越える3つの方法』をご紹介しました。
方法1:自分がロールモデルになる!という気持ちで働く
方法2:目先の損得ではなく、長期的な視点で考える
方法3:コミュニケーションを大切にする
簡単に言ってしまうと、迷惑をかけてしまっても働き続ける覚悟を持ち、その上で、今の自分にできることを精一杯考えて行動し、感謝の気持ちを忘れない、ということです。
最終的には、普段からの自分の勤務態度や周囲との関係が一番大切になります。
今は制度や対応が間に合っていない会社でも、ひとり、ふたりと育児をしながら働く女性が増えていくことで、制度が整い、もっともっとワーキングマザーが働きやすい時代が来るかもしれません。
あきらめずに頑張っていきましょう!